蔵の歴史

地元鹿角で生まれ百四十余年
私たちの酒造りの真髄は
『小さく大事に醸す』

当蔵は1872年、明治5年に創業しました。元々は地元で飲まれる濁酒などを造っておりましたが技術を磨き、昭和初期には上質な清酒を造りだす酒蔵へと至り全国清酒品評会で数多く入賞。昭和13年にはその栄誉を称えていだだき名誉賞を拝領いたしました。酒銘は創業者の初代田村茂助により、不老長寿の願いを込めて「千歳」と命名されました。その後、大正11年に世の繁栄と人々の更なる長寿を願い、「千歳盛」となりました。

千歳盛
蔵ちかくの「おせど」と呼ばれる共同井戸は多くの人で賑わいます。

酒蔵のある場所は古くから天然水が豊富に湧き出る地域です。近所には現在も共同井戸があり、遠くから汲みにくる方も数多くいらっしゃいます。千歳盛の仕込み水は蔵の上に位置する白洲台地からの天然伏流水です。豊富な積雪が生み出す雪解け水が長い年月をかけて、リン酸や塩化物など発酵促進の有効成分を多くとりこみ、酒造りに適した仕込み水となります。

酒造りの時期には麹米を担いだ蔵人たちが、上の麹室へ駆けのぼります。

原料となる米は、地元の秋田県産米を使用しております(※1)。秋田県産米を、寒冷な気候のもと、時間をかけてゆっくりと醪を醸す「秋田流長期低温発酵造り」で千歳盛は生み出されます。「鹿角」は寒冷地秋田の中でも最も寒い地域です。醪の仕込みから発酵まで、低い温度でじっくりと時間をかけることで、原料米がゆっくりと溶けます。それにより米の旨みと華やかな香りが際立ちます。

  • (※1)一部の吟醸酒へ兵庫県産山田錦を使用しております。
傾斜地を利用した蔵は一番上に麹室を備えております。丁寧な小型の仕込みをおこなう仕込み蔵の夏はひっそりとしております。幾人もの蔵人が歩いた床の風合いが歴史を物語ります

仕込み蔵は、傾斜地を利用したとても珍しい半地下構造となっており、小型の仕込みをしております。時代の流れが変わっても地元鹿角唯一の酒蔵として、鹿角の酒造りの火を消すことなく地域の役にたてる酒蔵であり続けたいと酒を造り続けております。